01/27/2008 レニングラード国立バレエ「ドン・キホーテ」ざっくりした感想ー2
○ドン・キホーテ/シェミウノフ サンチョ・パンサ/トルマチョフ
今シーズンのレニングラード国立バレエ来日公演で、一番感心したのがシェミウノフの舞台人としての目覚ましい進歩と、それに伴うこのバレエ団における彼の重要度の高さでした。
眠り1回・バヤ2回・白鳥2回・ドンキ2回と、今回私が観た公演の全てに彼は役付で登場。コルプ祭りだと思っていたら実は裏マラト祭りでもあったという‥‥(笑)。
ドン・キホーテもね、とても良かったですよ。
まあ、私は数年前に「うわ〜〜大丈夫か〜〜〜〜^ ^;^ ^;^ ^;」な彼のキホーテを観ているから、期待値が初めからかなり低くく、「よくぞココまで‥‥」という感慨が大きかったというのも今回の高評価に繋がっているんだとは思います(笑)。
でもとにかく、現在20代の美青年の彼が、最初から最後まで、隙もなくドン・キホーテなのにはとても感心しました。きっちりと設定されたひとつの人格に貫かれた、時代遅れの騎士道精神に生きる、高潔にして矍鑠たる美老人。彼はたぶん、すごく「演じる」ことが好きなんだろうね。呆け老人だろうと色恋に迷った高僧であろうと悪魔であろうと、常に自分の役をとても愛し、その人物について真剣にたくさん考えて、自分で考えた「その人物の物語」を100%舞台で生きようとしているのがとても頼もしい。
若いから、去年の海賊などを観た時点では、それがともすれば悪目立ちしすぎて舞台全体を軽くしてしまうなー、もっと彼は全体を見る目を養わなけりゃだめだろうなー、華があるだけにわざとらしい演技がミュージカルみたいな浅さにも繋がってしまうなー‥‥と危惧していたのですが、新体制になって良い方向へ導かれているような気がします。
スター性という意味ではやや地味なマールイ男性陣の中にあって、彼の放つ陽性のオーラはとても貴重。残念ながらクラシックバレエの全幕王子を踊れるほどにはダンス力がないので脇役に廻らざるを得ないシェミウノフくんですが、うん、このキャラクター路線で全然成功だと思うよ。踊りもロットバルトを見た時点では進歩している気配だし、なにより体格が良く手脚が長いので動くと迫力があり見栄えがする。滑稽になるギリギリで留まっている表情の豊かさも今の時点では面白味に繋がっている。成長がさらに楽しみなダンサーの一人になりました。
トルマチョフは安定した演技で舞台を盛り上げてくれました。マラトのキホーテとの相性も◎。サンチョやロレンツォが良くないと本当にドンキはつまらなくなるから、すごく感謝しています。
○エスパーダ/シヴァコフ(25日)、モロゾフ(26日)
背中に〈指導:ルジマートフ〉と大書してあるようなキメキメのスパニッシュポーズ連発のシヴァコフ@エスパーダにココロの中でマジ大受け。いやーーー、カッコ良かったなぁ、シヴァ(笑)。
まだまだなりきっていないというか、いっぱいいっぱいな部分がチラ見えだったのが惜しいッという感じだったので、これからもがんばってこのカッコ良さを身につけていって欲しいものです。期待しております。
モロゾフは‥‥うううーーーん‥‥えー‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あのー、彼‥‥‥‥‥‥‥いつの間にあんなにおっさんに?。(爆)
そり込み具合とか体型もなんか‥‥なのですが^ ^;‥‥‥‥うーん、なんつーか、芸風が‥‥もうすでに中堅キャラダン風なのだよな。シヴァコフのスター闘牛士系エスパーダに対抗した「兄貴系エスパーダ」として見ればまあ、アリだとは思うのだけど(大道の踊り子のステパノワやメルセデスのモストヴァヤとも絵面的にはバッチリだったし)、肝心の踊りが‥‥‥‥うーん‥‥‥‥やりたいイメージは伝わってくるんだけどその半分も身体が踊れてないよな〜‥‥という感じで、いまひとつ印象がピリッとしない。誰にも似ていない自分だけのエスパーダを創ろうとする意気込みは買えるのだけど‥‥
○ガマーシュ/A・マラーホフ(25日)、ポドショーノフ(26日)
対抗するポドショーノフを意識したのか(笑)、マラーホフさんのガマーシュは貴族度高め。エレガントな仕草と優雅な爪先に磨きがかかっていてうっとり見惚れました。彼がこう演じれば演じるほど、バジル達庶民との落差がハッキリして舞台にメリハリがつくのでホント見応えありましたわー。コメディセンスも万全で、これはもう名人芸の域だね。
初役(?)のポドショーノフはコミカルさを強調した漫画的な三枚目。とにかく思いつく限りのことを全部やってみるという意欲旺盛な姿勢が微笑ましい。可愛いかったです。(メイクは要研究)
○大道の踊り子/ハビブリナ(25日)、ステパノワ(26日)
ハビちゃんが良かったです!
優しげで儚げという彼女の持ち味を生かしたままの、ほのかに温かくも色っぽい独自の踊り子像に私のハートはドキュンと射抜かれました(笑)。
いやー、もー、ホントに、こんな踊り子が広場で踊っていたら、私はきっとその場で財布の中身を全部彼女に渡してしまうだろうよ、男だったらマジたまらんて、いやホントに。(←オヤジ化)
ステパノワも彼女の持ち味を生かし、きりっと男前ながらもその隙間からふんわり色香が匂うような、彼女ならではの姐さん系踊り子像。良かったです。
○ジプシー/ノヴォショーロワ&アルジャエフ
個人的には今回のドンキの一番の発見はアルジャエフです。
前から来日公演には参加していたダンサーのようですが、役付で見るのは初めてなので抜擢ということなのかな? キレと勢いとカッコ良さのある、とても良いキャラクターダンスでした。これからの展開に期待。
ノヴォショーロワは舞台袖で延々とコルプ@バジル相手にジプシーの恋占いをしてあげるという小芝居を地味に展開していて、ツボりました(笑)。
○森の女王/エフセーエワ(25日)、シェスタコワ(26日)
シェスタコワが素晴らしかったです!!!
正直、この2日間のドンキの中で、100%リラックスした状態で満足できたのはシェスタコワの踊りを見ている時間だけだったよー。^ ^;
彼女は本当にいつも、「作品の中で自分のするべきこと」を理解できている。素晴らしいと思います。ブラボー♪
エフセーエワはちょっと硬かったかな。
○キューピット/ヤパーロワ(25日)、ニキフォロワ(26日)
今期から入団の、サラ・ジェシカ・パーカー似(@Sex and The City)のヤパーロワは私の新たなお気に入り♪
小柄ながらしなやかなラインを描く細い手脚、柔らかく美しく、しっかりしたバレエ技術。新人なのにどのポジションにいても悪目立ちせず、でもその踊りの美しさでいつの間にか彼女を目で追っているということが今回の来日公演中何回もありました。
キューピットも良かったな。女性らしい柔らかさを生かした妖精系キューピットのヤパーロワと、少年ぽいいたずらっ子系キューピットのニキフォロワの組み合わせで2日間が楽しかったです。
そうそう、夢の場のコール・ド・バレエのセンターが、女性ソリスト総出演(コシェレワ、コチュビラ、ミリツェワ、ロマチェンコワ、ハビブリナ、ヴィジェニナ、カミロワ?)という豪華さで、眼福でした〜。
ええーと、あとは‥‥‥‥‥‥‥‥いちいち書いているとキリがないので略。(笑)
とにかく、コール・ド・バレエを含め、みんなすごくがんばっていました。
全員が一丸となって舞台を盛り上げようとするチーム力の良さはこのバレエ団の一番の特長だと思うのだけど、今期からはそれにきちんとした方向性が加わって、一人ひとりが、「今、自分は、この舞台のために何をするべきか。物語の中でどう動くべきなのか」を懸命に考えながら全力で舞台に向かっているという印象を強く受けました。
ダンサーが若いということもあるし、新体制でいろいろな目標が掲げられているということも大きいのでしょう。
率直に言って以前のようなまとまりはなくばたついている印象が大きいし、テンパってんなーと苦笑してしまう部分も多いけれども、そのぶん、何かを期待できる勢いみたいなモノは確かに芽生えてきていると思います。
正直なところ、私には今回のドンキ舞台自体には70点レベルの満足しか受け取れなかった。
(いや、まあ、レドフスカヤ&ルジの伝説的ドンキを基準にしているのが間違っているのかもしれないけどさー^ ^;)
でもとにかく、一番の収穫はこの〈息吹〉を感じられたことかな、と思います。
ルジさんが監督になってしまったことでファンの自分まで上から目線になることはないだろ、とは思うのだけどね‥‥‥‥。ははは。
あ、そうだ。
これは最後に特筆しておかねばなるまい、アニハーノフさんのすんばらしい指揮!!!
いやね、パプージンもペルノフも、悪くない指揮だったと思うのですよ、少なくとも、まずい演奏で舞台の興が削がれるなんてことは全くなかったし。
でもねーーーー、アニハーノフさんの振るバレエには、魔法がかかるのですよ‥‥(うっとり)
ダンサーのテンポに合わせながら物語をきっちり盛り上げ、豊かな音(引き出す弦の音色の美しさ!)とメリハリのきいた構成(高鳴る管楽器と炸裂するタンバリン&カスタネット&パーカッション!)でいつの間にか舞台の芸術性までも高めている。
ミンクスがこんなに素敵に聞こえるなんて‥‥‥‥アニちゃんならではだわ(笑)。
アニハーノフ首席指揮者兼副芸術監督(&音楽監督)と、ミハイロフスキー劇場管弦楽団に、最大級のブラボーを。
今シーズンのレニングラード国立バレエ来日公演で、一番感心したのがシェミウノフの舞台人としての目覚ましい進歩と、それに伴うこのバレエ団における彼の重要度の高さでした。
眠り1回・バヤ2回・白鳥2回・ドンキ2回と、今回私が観た公演の全てに彼は役付で登場。コルプ祭りだと思っていたら実は裏マラト祭りでもあったという‥‥(笑)。
ドン・キホーテもね、とても良かったですよ。
まあ、私は数年前に「うわ〜〜大丈夫か〜〜〜〜^ ^;^ ^;^ ^;」な彼のキホーテを観ているから、期待値が初めからかなり低くく、「よくぞココまで‥‥」という感慨が大きかったというのも今回の高評価に繋がっているんだとは思います(笑)。
でもとにかく、現在20代の美青年の彼が、最初から最後まで、隙もなくドン・キホーテなのにはとても感心しました。きっちりと設定されたひとつの人格に貫かれた、時代遅れの騎士道精神に生きる、高潔にして矍鑠たる美老人。彼はたぶん、すごく「演じる」ことが好きなんだろうね。呆け老人だろうと色恋に迷った高僧であろうと悪魔であろうと、常に自分の役をとても愛し、その人物について真剣にたくさん考えて、自分で考えた「その人物の物語」を100%舞台で生きようとしているのがとても頼もしい。
若いから、去年の海賊などを観た時点では、それがともすれば悪目立ちしすぎて舞台全体を軽くしてしまうなー、もっと彼は全体を見る目を養わなけりゃだめだろうなー、華があるだけにわざとらしい演技がミュージカルみたいな浅さにも繋がってしまうなー‥‥と危惧していたのですが、新体制になって良い方向へ導かれているような気がします。
スター性という意味ではやや地味なマールイ男性陣の中にあって、彼の放つ陽性のオーラはとても貴重。残念ながらクラシックバレエの全幕王子を踊れるほどにはダンス力がないので脇役に廻らざるを得ないシェミウノフくんですが、うん、このキャラクター路線で全然成功だと思うよ。踊りもロットバルトを見た時点では進歩している気配だし、なにより体格が良く手脚が長いので動くと迫力があり見栄えがする。滑稽になるギリギリで留まっている表情の豊かさも今の時点では面白味に繋がっている。成長がさらに楽しみなダンサーの一人になりました。
トルマチョフは安定した演技で舞台を盛り上げてくれました。マラトのキホーテとの相性も◎。サンチョやロレンツォが良くないと本当にドンキはつまらなくなるから、すごく感謝しています。
○エスパーダ/シヴァコフ(25日)、モロゾフ(26日)
背中に〈指導:ルジマートフ〉と大書してあるようなキメキメのスパニッシュポーズ連発のシヴァコフ@エスパーダにココロの中でマジ大受け。いやーーー、カッコ良かったなぁ、シヴァ(笑)。
まだまだなりきっていないというか、いっぱいいっぱいな部分がチラ見えだったのが惜しいッという感じだったので、これからもがんばってこのカッコ良さを身につけていって欲しいものです。期待しております。
モロゾフは‥‥うううーーーん‥‥えー‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あのー、彼‥‥‥‥‥‥‥いつの間にあんなにおっさんに?。(爆)
そり込み具合とか体型もなんか‥‥なのですが^ ^;‥‥‥‥うーん、なんつーか、芸風が‥‥もうすでに中堅キャラダン風なのだよな。シヴァコフのスター闘牛士系エスパーダに対抗した「兄貴系エスパーダ」として見ればまあ、アリだとは思うのだけど(大道の踊り子のステパノワやメルセデスのモストヴァヤとも絵面的にはバッチリだったし)、肝心の踊りが‥‥‥‥うーん‥‥‥‥やりたいイメージは伝わってくるんだけどその半分も身体が踊れてないよな〜‥‥という感じで、いまひとつ印象がピリッとしない。誰にも似ていない自分だけのエスパーダを創ろうとする意気込みは買えるのだけど‥‥
○ガマーシュ/A・マラーホフ(25日)、ポドショーノフ(26日)
対抗するポドショーノフを意識したのか(笑)、マラーホフさんのガマーシュは貴族度高め。エレガントな仕草と優雅な爪先に磨きがかかっていてうっとり見惚れました。彼がこう演じれば演じるほど、バジル達庶民との落差がハッキリして舞台にメリハリがつくのでホント見応えありましたわー。コメディセンスも万全で、これはもう名人芸の域だね。
初役(?)のポドショーノフはコミカルさを強調した漫画的な三枚目。とにかく思いつく限りのことを全部やってみるという意欲旺盛な姿勢が微笑ましい。可愛いかったです。(メイクは要研究)
○大道の踊り子/ハビブリナ(25日)、ステパノワ(26日)
ハビちゃんが良かったです!
優しげで儚げという彼女の持ち味を生かしたままの、ほのかに温かくも色っぽい独自の踊り子像に私のハートはドキュンと射抜かれました(笑)。
いやー、もー、ホントに、こんな踊り子が広場で踊っていたら、私はきっとその場で財布の中身を全部彼女に渡してしまうだろうよ、男だったらマジたまらんて、いやホントに。(←オヤジ化)
ステパノワも彼女の持ち味を生かし、きりっと男前ながらもその隙間からふんわり色香が匂うような、彼女ならではの姐さん系踊り子像。良かったです。
○ジプシー/ノヴォショーロワ&アルジャエフ
個人的には今回のドンキの一番の発見はアルジャエフです。
前から来日公演には参加していたダンサーのようですが、役付で見るのは初めてなので抜擢ということなのかな? キレと勢いとカッコ良さのある、とても良いキャラクターダンスでした。これからの展開に期待。
ノヴォショーロワは舞台袖で延々とコルプ@バジル相手にジプシーの恋占いをしてあげるという小芝居を地味に展開していて、ツボりました(笑)。
○森の女王/エフセーエワ(25日)、シェスタコワ(26日)
シェスタコワが素晴らしかったです!!!
正直、この2日間のドンキの中で、100%リラックスした状態で満足できたのはシェスタコワの踊りを見ている時間だけだったよー。^ ^;
彼女は本当にいつも、「作品の中で自分のするべきこと」を理解できている。素晴らしいと思います。ブラボー♪
エフセーエワはちょっと硬かったかな。
○キューピット/ヤパーロワ(25日)、ニキフォロワ(26日)
今期から入団の、サラ・ジェシカ・パーカー似(@Sex and The City)のヤパーロワは私の新たなお気に入り♪
小柄ながらしなやかなラインを描く細い手脚、柔らかく美しく、しっかりしたバレエ技術。新人なのにどのポジションにいても悪目立ちせず、でもその踊りの美しさでいつの間にか彼女を目で追っているということが今回の来日公演中何回もありました。
キューピットも良かったな。女性らしい柔らかさを生かした妖精系キューピットのヤパーロワと、少年ぽいいたずらっ子系キューピットのニキフォロワの組み合わせで2日間が楽しかったです。
そうそう、夢の場のコール・ド・バレエのセンターが、女性ソリスト総出演(コシェレワ、コチュビラ、ミリツェワ、ロマチェンコワ、ハビブリナ、ヴィジェニナ、カミロワ?)という豪華さで、眼福でした〜。
ええーと、あとは‥‥‥‥‥‥‥‥いちいち書いているとキリがないので略。(笑)
とにかく、コール・ド・バレエを含め、みんなすごくがんばっていました。
全員が一丸となって舞台を盛り上げようとするチーム力の良さはこのバレエ団の一番の特長だと思うのだけど、今期からはそれにきちんとした方向性が加わって、一人ひとりが、「今、自分は、この舞台のために何をするべきか。物語の中でどう動くべきなのか」を懸命に考えながら全力で舞台に向かっているという印象を強く受けました。
ダンサーが若いということもあるし、新体制でいろいろな目標が掲げられているということも大きいのでしょう。
率直に言って以前のようなまとまりはなくばたついている印象が大きいし、テンパってんなーと苦笑してしまう部分も多いけれども、そのぶん、何かを期待できる勢いみたいなモノは確かに芽生えてきていると思います。
正直なところ、私には今回のドンキ舞台自体には70点レベルの満足しか受け取れなかった。
(いや、まあ、レドフスカヤ&ルジの伝説的ドンキを基準にしているのが間違っているのかもしれないけどさー^ ^;)
でもとにかく、一番の収穫はこの〈息吹〉を感じられたことかな、と思います。
ルジさんが監督になってしまったことでファンの自分まで上から目線になることはないだろ、とは思うのだけどね‥‥‥‥。ははは。
あ、そうだ。
これは最後に特筆しておかねばなるまい、アニハーノフさんのすんばらしい指揮!!!
いやね、パプージンもペルノフも、悪くない指揮だったと思うのですよ、少なくとも、まずい演奏で舞台の興が削がれるなんてことは全くなかったし。
でもねーーーー、アニハーノフさんの振るバレエには、魔法がかかるのですよ‥‥(うっとり)
ダンサーのテンポに合わせながら物語をきっちり盛り上げ、豊かな音(引き出す弦の音色の美しさ!)とメリハリのきいた構成(高鳴る管楽器と炸裂するタンバリン&カスタネット&パーカッション!)でいつの間にか舞台の芸術性までも高めている。
ミンクスがこんなに素敵に聞こえるなんて‥‥‥‥アニちゃんならではだわ(笑)。
アニハーノフ首席指揮者兼副芸術監督(&音楽監督)と、ミハイロフスキー劇場管弦楽団に、最大級のブラボーを。
01/27/2008 レニングラード国立バレエ「ドン・キホーテ」ざっくりした感想ー1
1/25(金)18:30 26(土)14:00 オーチャードホール
○新体制になったからなのか、ところどころ演出が以前と変わっていました。
まずはプロローグのドン・キホーテとサンチョの芝居が大幅に変更。騎士物語を読みふけるキホーテ→ドルシネア姫の幻を見てそのまま夢想世界へ入り込み→盗みの疑いをかけられ農婦に追いかけられていたサンチョを従者に→彼に鎧兜を用意させ(ご丁寧に兜の強度をたしかめ→兜が壊れ→手近にあったひげそりクリーム用の皿を兜に代用するなんて小芝居も入る)→いざ出発!‥‥という、ベタでわかりやすいストーリー仕立てに仕上げられていた部分が、
ベールをかぶった貴婦人の幻(ドルシネア姫)を見たキホーテが、助けを求める彼女の悲しげな姿に騎士道精神を目覚めさせ、従者のサンチョに鎧兜を用意させ、いざ出発───という、スマート&スピーディーなイメージ演出に変わっていました。
その他にも
・3幕結婚式冒頭の、ガマーシュとドン・キホーテの決闘シーンがばっさりカット
・プロローグの巨大蜘蛛や風車から落ちるドンキ人形など、トホホなぬいぐるみ系小道具が消滅
・コール・ド・バレエのフォーメーションや振りが微妙に変更
・ソリストのヴァリもところどころ変更
・衣裳(夢の場の衣裳変わったよね?)や小道具(魚が鮮やかになったという指摘アリ)も微妙に変更している模様
‥‥‥‥‥‥など、「間違いさがしかいっ」と思うぐらい、あちこちにかすかな違和感が。(笑)
まあ、バヤデルカも部分的に改訂している部分が多く見受けられたし、白鳥は限りなくセルゲイエフ版に近くなっていたし、良くも悪くもボヤリーな、愛すべき野暮ったさはこのバレエ団からは薄れていくのでしょうね‥‥。
マールイ名物の脱力系ツッコミどころが消えていくのはすこし寂しい気もするけど、まあ、ルジさんのバレエ団じゃ仕方ないわね、うーむ‥‥。^ ^;
○キトリ/ペレン(25日)、コレゴワ(26日)
ペレンのキトリは数年前の「あちゃ〜‥‥」から格段の成長。
笑顔が華やかなので表情を出して演技してくれると舞台にすごく張りが出るのよね。街一番の人気者でもちゃきちゃきのスペイン娘でもなかったけど、近所で評判の美人な娘さんの恋の行く末を、周りのみんなが温かく見守っているという感じで雰囲気がすごく良かったです。
踊りもクラシックバレエとしては申し分ない出来。ただ、ドンキはスピード感と爽快感が命、客をスキッとさせてナンボみたいなところがあるので、そういう意味では正直なところ、彼女ならではのテンポの悪さに今ひとつ消化不良感は残りました。
あと1幕の衣裳がどうにも私はダメだった。いつも思うことだけど、衣裳と化粧のセンスをもっと磨いて欲しいな、ペレンちゃん。絶世の美女なだけに惜しすぎるよー。
コレゴワは‥‥うーむ‥‥。踊りは文句ないとしても、観客にも舞台の仲間達にも、相手役にさえも心を開いていないように見えるのは‥‥‥‥やっぱり、まずいと思うのよ、キトリという役は特に。^ ^;
あとで聞いたところによると体調がすこし悪い状態で踊っていたようなので、振りをきちんとこなすので精一杯だったのだろうとは思うけれど‥‥うーん、でも、それでも100%の舞台を見せなきゃいけないのがプロなワケだし、ゲストなんだからねぇ‥‥。まあ、まだ若いのだから、内面の充実はこれからの課題と言うところなのでしょう。
彼女の身体の使い方はかなり私の好みだし、スレンダーな容姿やファニーな美貌もチャーミング、なによりあの首の細さと長さはちょっと類を見ない逸材だと思うので、今結論を出さずにもうすこし先を見たい。バレエ技術的にはほぼ完成されているわけだし、ホント、あとは中身なんだよな〜〜‥‥。上手く育ってくれることを祈っています。
○バジル/コルプ
どんなバジルで来るのかしら〜と楽しみにしていたので、ピンクのシャツで舞台に飛び出てきたときには「やられた〜」と思いました。うん、確かに、「今までみたことのないようなバジル」でございました。(笑)
ロシアバレエの中の“バレエ的スペイン人”じゃなくて、“床屋やってるスペイン人青年”。
イメージのスペイン人(ラテン、フラメンコ、情熱、赤い薔薇!)じゃなくて‥‥今、スペインで生息しているふつーーーのいまどきの青年。私スペインサッカー好きなのでなんとなくわかるんですが、よくいるんですよ、こういうスペイン人(笑)。雰囲気で言うとセルヒオ・ラモスっぽいかな(←また誰にもわからない例えを。笑)。
楽しく生きるのが好きで女の子が好きで、でも付き合っている女性に対しては妙にマジで、狂言自殺のところでカミソリを持つと本当に人を切りそうなヤバさも持っていて(笑)、でも憎めないチャーミングさと善良さとナイーブさが同居して、存在感がある。
なんつーか、どの役で踊るコルプを見ても思うことなのだけど、
この子、‥‥‥‥‥‥ホントーーーーーーっに、よい子だよねぇ‥‥‥‥‥‥‥‥(しみじみ)。
で、毎回、「おもしろいやっちゃなーーー(笑)」と、ついニヤニヤさせられてしまう。
よーするに、私にとっては、コルプくんというダンサーは常にそういう存在です。
真面目で、研究熱心で、アーティスト気質で、クリエイティブな才能に優れていて、優しくて、力持ち。(笑)
もちろん、彼の特長である、これ以上ないってぐらい美しいラインや柔軟性、クラシックバレエテクニックの素晴らしさや正しきマナーなどについても、賞賛しようとすればキリがない。
でも、正直なところ、そういうところだけを取り出して観ることには、私はもうそれほど興味がないのだよね。(爆)
“バレエダンサー”なのだから、それは当たり前だろう、という気持が鉄板で心の奥底にあるし。(でも最近は出来ていないダンサーの方が多いんだよなーーー‥‥ぶつぶつぶつ)
初役だったらしいバジルなので、初日は1,2幕で飛ばしすぎて肝心のグラン・パ・ド・ドゥでスタミナ切れみたいな感じだったし、2日目はコレゴワとの相性が今ひとつで、すっきりホームラン!とは言えない舞台ではありましたが、とにかく、立派に、ゲストとしての役割を最後まで勤め上げてくれたと思います。
ほぼ1ヶ月間6回もの出演、本当に本当にお疲れさま! 素敵な舞台をありがとう♪
自身のデザインだという3枚の衣裳も、彼らしい独特の(アーティスティックな?ははは)センスで面白かったです。(3幕のが特に私は好きさー♪)
○新体制になったからなのか、ところどころ演出が以前と変わっていました。
まずはプロローグのドン・キホーテとサンチョの芝居が大幅に変更。騎士物語を読みふけるキホーテ→ドルシネア姫の幻を見てそのまま夢想世界へ入り込み→盗みの疑いをかけられ農婦に追いかけられていたサンチョを従者に→彼に鎧兜を用意させ(ご丁寧に兜の強度をたしかめ→兜が壊れ→手近にあったひげそりクリーム用の皿を兜に代用するなんて小芝居も入る)→いざ出発!‥‥という、ベタでわかりやすいストーリー仕立てに仕上げられていた部分が、
ベールをかぶった貴婦人の幻(ドルシネア姫)を見たキホーテが、助けを求める彼女の悲しげな姿に騎士道精神を目覚めさせ、従者のサンチョに鎧兜を用意させ、いざ出発───という、スマート&スピーディーなイメージ演出に変わっていました。
その他にも
・3幕結婚式冒頭の、ガマーシュとドン・キホーテの決闘シーンがばっさりカット
・プロローグの巨大蜘蛛や風車から落ちるドンキ人形など、トホホなぬいぐるみ系小道具が消滅
・コール・ド・バレエのフォーメーションや振りが微妙に変更
・ソリストのヴァリもところどころ変更
・衣裳(夢の場の衣裳変わったよね?)や小道具(魚が鮮やかになったという指摘アリ)も微妙に変更している模様
‥‥‥‥‥‥など、「間違いさがしかいっ」と思うぐらい、あちこちにかすかな違和感が。(笑)
まあ、バヤデルカも部分的に改訂している部分が多く見受けられたし、白鳥は限りなくセルゲイエフ版に近くなっていたし、良くも悪くもボヤリーな、愛すべき野暮ったさはこのバレエ団からは薄れていくのでしょうね‥‥。
マールイ名物の脱力系ツッコミどころが消えていくのはすこし寂しい気もするけど、まあ、ルジさんのバレエ団じゃ仕方ないわね、うーむ‥‥。^ ^;
○キトリ/ペレン(25日)、コレゴワ(26日)
ペレンのキトリは数年前の「あちゃ〜‥‥」から格段の成長。
笑顔が華やかなので表情を出して演技してくれると舞台にすごく張りが出るのよね。街一番の人気者でもちゃきちゃきのスペイン娘でもなかったけど、近所で評判の美人な娘さんの恋の行く末を、周りのみんなが温かく見守っているという感じで雰囲気がすごく良かったです。
踊りもクラシックバレエとしては申し分ない出来。ただ、ドンキはスピード感と爽快感が命、客をスキッとさせてナンボみたいなところがあるので、そういう意味では正直なところ、彼女ならではのテンポの悪さに今ひとつ消化不良感は残りました。
あと1幕の衣裳がどうにも私はダメだった。いつも思うことだけど、衣裳と化粧のセンスをもっと磨いて欲しいな、ペレンちゃん。絶世の美女なだけに惜しすぎるよー。
コレゴワは‥‥うーむ‥‥。踊りは文句ないとしても、観客にも舞台の仲間達にも、相手役にさえも心を開いていないように見えるのは‥‥‥‥やっぱり、まずいと思うのよ、キトリという役は特に。^ ^;
あとで聞いたところによると体調がすこし悪い状態で踊っていたようなので、振りをきちんとこなすので精一杯だったのだろうとは思うけれど‥‥うーん、でも、それでも100%の舞台を見せなきゃいけないのがプロなワケだし、ゲストなんだからねぇ‥‥。まあ、まだ若いのだから、内面の充実はこれからの課題と言うところなのでしょう。
彼女の身体の使い方はかなり私の好みだし、スレンダーな容姿やファニーな美貌もチャーミング、なによりあの首の細さと長さはちょっと類を見ない逸材だと思うので、今結論を出さずにもうすこし先を見たい。バレエ技術的にはほぼ完成されているわけだし、ホント、あとは中身なんだよな〜〜‥‥。上手く育ってくれることを祈っています。
○バジル/コルプ
どんなバジルで来るのかしら〜と楽しみにしていたので、ピンクのシャツで舞台に飛び出てきたときには「やられた〜」と思いました。うん、確かに、「今までみたことのないようなバジル」でございました。(笑)
ロシアバレエの中の“バレエ的スペイン人”じゃなくて、“床屋やってるスペイン人青年”。
イメージのスペイン人(ラテン、フラメンコ、情熱、赤い薔薇!)じゃなくて‥‥今、スペインで生息しているふつーーーのいまどきの青年。私スペインサッカー好きなのでなんとなくわかるんですが、よくいるんですよ、こういうスペイン人(笑)。雰囲気で言うとセルヒオ・ラモスっぽいかな(←また誰にもわからない例えを。笑)。
楽しく生きるのが好きで女の子が好きで、でも付き合っている女性に対しては妙にマジで、狂言自殺のところでカミソリを持つと本当に人を切りそうなヤバさも持っていて(笑)、でも憎めないチャーミングさと善良さとナイーブさが同居して、存在感がある。
なんつーか、どの役で踊るコルプを見ても思うことなのだけど、
この子、‥‥‥‥‥‥ホントーーーーーーっに、よい子だよねぇ‥‥‥‥‥‥‥‥(しみじみ)。
で、毎回、「おもしろいやっちゃなーーー(笑)」と、ついニヤニヤさせられてしまう。
よーするに、私にとっては、コルプくんというダンサーは常にそういう存在です。
真面目で、研究熱心で、アーティスト気質で、クリエイティブな才能に優れていて、優しくて、力持ち。(笑)
もちろん、彼の特長である、これ以上ないってぐらい美しいラインや柔軟性、クラシックバレエテクニックの素晴らしさや正しきマナーなどについても、賞賛しようとすればキリがない。
でも、正直なところ、そういうところだけを取り出して観ることには、私はもうそれほど興味がないのだよね。(爆)
“バレエダンサー”なのだから、それは当たり前だろう、という気持が鉄板で心の奥底にあるし。(でも最近は出来ていないダンサーの方が多いんだよなーーー‥‥ぶつぶつぶつ)
初役だったらしいバジルなので、初日は1,2幕で飛ばしすぎて肝心のグラン・パ・ド・ドゥでスタミナ切れみたいな感じだったし、2日目はコレゴワとの相性が今ひとつで、すっきりホームラン!とは言えない舞台ではありましたが、とにかく、立派に、ゲストとしての役割を最後まで勤め上げてくれたと思います。
ほぼ1ヶ月間6回もの出演、本当に本当にお疲れさま! 素敵な舞台をありがとう♪
自身のデザインだという3枚の衣裳も、彼らしい独特の(アーティスティックな?ははは)センスで面白かったです。(3幕のが特に私は好きさー♪)
01/15/2008 神さましか知らない
もし君がどこかに去っても
人生はつづくかもね。でもそれでは、
この世界が僕に示せるものなど何ひとつない。
そんな人生に、なんの値打ちがあるだろう。
君のいない僕の人生がどんなものか
それは神さましか知らない。
「GOD ONLY KNOWS」 words&music by Brian Wilson and Tony Asher
(訳詞 村上春樹「村上ソングス」より)
レニングラード国立バレエの「バヤデルカ」を2日間続けて観て、その後すぐに同じシェスタコワ&コルプの「白鳥の湖」を観て、今日は今日とてバーミンガムロイヤルバレエの「コッペリア」で吉田都&マッケイの英国バレエに浸って、それなりに楽しくバレエ鑑賞ライフを過ごしているここ数日なのだけど‥‥‥‥
なんか、気が付くと、頭の中がこの地点に戻ってきてしまうね。(苦笑)
“私の『絶対的に好き』だったものには、もう二度と逢えなくなってしまったのか?” と。
いろいろなバレエがあって、たくさんの素敵なダンサー達がいて、
数限りないヴァリエーションで素晴らしい舞台というのは永遠に続いていくのだろうけど‥‥‥‥
私の、“本当にみたいもの”は、
ルジマートフのバレエだけ。
いままでも。
そしてたぶん、これからもずっと。
常にその地点に想いが戻る。
‥‥いやんなってしまいますね、本当に。(苦笑)
20日のペレン&コルプの「白鳥の湖」までには、気を取り直して、忘れないうちにバヤデルカの感想の続きと13日「白鳥」と、14日のBRB「コッペリア」感想にかかりたいと思いまーす。
(キエフ「ライモンダ」とギエム公演とマールイ「眠り」も書かなきゃだよな‥‥自分^ ^;)
01/12/2008 レニングラード国立バレエ「バヤデルカ」2日目ー1
1/11(金)18:30 東京文化会館
昨日と違った点
・崩壊寸前で「あちゃー‥‥」だった幻影の場のコール・ド・バレエですが、「幻影の場としては失格だがバレエとしては普通に観られる程度」までは持ち直していました。^ ^;
全体的に若返ったせいか女性コール・ドの体型も揃い容姿的にかなりレベル高になったので、あとはひたすら鍛えるのみだよね(笑)。このバレエ団にある一種独特なひたむきさとかバレエに対する純粋さなどは、新幹部になってもそのまま引き継がれていると思うので、このまま上手くコーチングしていって欲しいです。1年後は手に汗握りココロの中で叱咤激励しながら観るなんてことがないように祈るぞ。(苦笑)
・コルプソロルの衣裳が5%グレードアップ(笑)。
2幕の婚約式のブルー衣裳に華やかな2蓮のパールネックレスが追加され、3幕の結婚式にはベージュ衣裳の上になにやら布を巻いて登場。なんつーか、この独特の不思議センスがアーティスト魂を感じさせて私には興味深いのだよねぇ‥‥コルプくん。
衣裳自体はマリインスキーのポノマリョフ版とも復元版とも違うから、1,2,3幕の3点ともレニングラード国立バレエ版の本来の衣裳なのかしらん? 作品にあっているのでこの野暮ったさは味わいと言えなくもないけど、3幕結婚式のソロルの金の帽子だけはどーにもいただけなかったぞー。^ ^;
・マラトの大僧正の演技にもくどさが20%増量(笑)。
んー、でも、良かったんでスよぉ、それがなかなか。
彼はとにかく身体が大きいので動きも大きく見栄えがするし、良い意味で表現に躊躇いがないので彼なりに造り込んだ大僧正の造形がビンビン舞台から伝わってくるのですよねぇ、いや、もう、セリフが聞こえてくるんじゃないかと思うぐらい(笑)。
今まで観ていたブレグバーゼの大僧正だと「高僧が心に秘めた老いらくの妄執(恋)」なのだけど、彼は完全に「恋に自分を見失っている聖職者(の苦悩)」なのだよね、表現が若くストレートでそのぶん悲壮。コルプのソロルにも今回の二人のニキヤにも良く合った大僧正でした。
・3幕の3人の影のバレリーナがキャスト表にあるペレン&ミリツェワ&コシェレワではなくて、ミリツェワ&エフセーエワ&コチュビラになっておりました。(聞けば変更のアナウンスも出来ないぐらい直前になって決まったキャスト変更だとのこと^ ^;) 昨日のペレン&ミリツェワ&コシェレワも眼福でしたが、こちらのトリオも甲乙つけがたく見応えありました。
・2幕のブロンズ・アイドルも役替わり。10日はトルマチョフで11日はプローム(初役?)。
ということで、最近成長目覚ましいプロームに注目していたのですが期待に違わない美しさと軽やかさでした。
ただいつも感じることだけど彼はすこしスタミナが足りないのかな?いまひとつ安定感に欠けるというか、ひとつの踊りの中でもパの精度にムラがあるのですよね。その辺の集中力の持続と自分の踊りを上手く構成する力みたいなものが付けば、ぐっとステップアップできるのではないかと期待を込めて感じました。
トルマチョフのは逆に華やかさはないけどいつもどおりの安定した出来。これはこれで楽しめました。
・11日のガムザッティはステパノワ。
10日のエフセーエワが「藩主のお嬢さま」ならば彼女は「跡取り娘」。造形としてはボリショイのアレクサンドロワやパリオペのジロのガムザッティ像に近いかな。マハラジャのプライドに彩られた鎧のような権高さからほんのすこし女性らしさや純真さが滲み出ている感じがいじらしくて、こちらはこちらで私は好きでした。
エフセーエワの少女性の勝ったガムザッティも良いし、今回は観られなかったけどシェスタコワの名人芸的ガムザッティも良かったし、ホント、この役ってダンサーによる解釈の幅が広くて観ていて楽しいですよねー。
2幕のソロルとのパ・ド・ドゥも丁寧で良い出来でした。
2日間とも良かったところ
・マミンのマグダヴィア
もうこれは名人芸だね! ソロルとマグダヴィアの絡みは実はルジソロルのことから私の密かな萌えツボ(腐)なのですが、今回のコルプソロルとも良く合っていました。
なんつーか、本当に、素敵なキャラクターなのだよねぇ‥‥‥‥(主従フェチ)
マミンは進行係になったそうですが、こういう風にここぞ、というところでいつまでも舞台で活躍していって欲しいです。
・マラーホフさんのラジャ
こちらも言わずもがな(笑) 何度観てもガムパパ素敵〜〜
・1幕ラストの女性対決シーン
どのバレエ団のどの版でももれなく面白い、バヤデルカ決定的名場面。(笑)
パブージンの指揮も上手く助演できていました。
・2幕の婚約式の「太鼓の踊り」
いやー、何度観てもこのバレエ団のコレは血がたぎるわ〜〜(喜)
今回は太鼓のソリスト:クズネツォフも、インドの踊りのノヴォショーロワ&マスロボエフも群舞も死ぬ気で踊っているのでとても見応えありました。このやけくそパワーを観てしまうと他のバレエ団のは物足りなくなってしまうのが玉に瑕だが(笑)。
・2幕の婚約式の「壷の踊り」
こちらも2日間ともニキフォロワの安定した芸を楽しみました。高木バレエスクールから参加の二人の小さなバレリーナ達もとても上手。(右側の方は成澤さんに似ていたのですが、お嬢さん?)
とても見応えのあった11日のニキヤとソロルのドラマについてはまた後ほど。
昨日と違った点
・崩壊寸前で「あちゃー‥‥」だった幻影の場のコール・ド・バレエですが、「幻影の場としては失格だがバレエとしては普通に観られる程度」までは持ち直していました。^ ^;
全体的に若返ったせいか女性コール・ドの体型も揃い容姿的にかなりレベル高になったので、あとはひたすら鍛えるのみだよね(笑)。このバレエ団にある一種独特なひたむきさとかバレエに対する純粋さなどは、新幹部になってもそのまま引き継がれていると思うので、このまま上手くコーチングしていって欲しいです。1年後は手に汗握りココロの中で叱咤激励しながら観るなんてことがないように祈るぞ。(苦笑)
・コルプソロルの衣裳が5%グレードアップ(笑)。
2幕の婚約式のブルー衣裳に華やかな2蓮のパールネックレスが追加され、3幕の結婚式にはベージュ衣裳の上になにやら布を巻いて登場。なんつーか、この独特の不思議センスがアーティスト魂を感じさせて私には興味深いのだよねぇ‥‥コルプくん。
衣裳自体はマリインスキーのポノマリョフ版とも復元版とも違うから、1,2,3幕の3点ともレニングラード国立バレエ版の本来の衣裳なのかしらん? 作品にあっているのでこの野暮ったさは味わいと言えなくもないけど、3幕結婚式のソロルの金の帽子だけはどーにもいただけなかったぞー。^ ^;
・マラトの大僧正の演技にもくどさが20%増量(笑)。
んー、でも、良かったんでスよぉ、それがなかなか。
彼はとにかく身体が大きいので動きも大きく見栄えがするし、良い意味で表現に躊躇いがないので彼なりに造り込んだ大僧正の造形がビンビン舞台から伝わってくるのですよねぇ、いや、もう、セリフが聞こえてくるんじゃないかと思うぐらい(笑)。
今まで観ていたブレグバーゼの大僧正だと「高僧が心に秘めた老いらくの妄執(恋)」なのだけど、彼は完全に「恋に自分を見失っている聖職者(の苦悩)」なのだよね、表現が若くストレートでそのぶん悲壮。コルプのソロルにも今回の二人のニキヤにも良く合った大僧正でした。
・3幕の3人の影のバレリーナがキャスト表にあるペレン&ミリツェワ&コシェレワではなくて、ミリツェワ&エフセーエワ&コチュビラになっておりました。(聞けば変更のアナウンスも出来ないぐらい直前になって決まったキャスト変更だとのこと^ ^;) 昨日のペレン&ミリツェワ&コシェレワも眼福でしたが、こちらのトリオも甲乙つけがたく見応えありました。
・2幕のブロンズ・アイドルも役替わり。10日はトルマチョフで11日はプローム(初役?)。
ということで、最近成長目覚ましいプロームに注目していたのですが期待に違わない美しさと軽やかさでした。
ただいつも感じることだけど彼はすこしスタミナが足りないのかな?いまひとつ安定感に欠けるというか、ひとつの踊りの中でもパの精度にムラがあるのですよね。その辺の集中力の持続と自分の踊りを上手く構成する力みたいなものが付けば、ぐっとステップアップできるのではないかと期待を込めて感じました。
トルマチョフのは逆に華やかさはないけどいつもどおりの安定した出来。これはこれで楽しめました。
・11日のガムザッティはステパノワ。
10日のエフセーエワが「藩主のお嬢さま」ならば彼女は「跡取り娘」。造形としてはボリショイのアレクサンドロワやパリオペのジロのガムザッティ像に近いかな。マハラジャのプライドに彩られた鎧のような権高さからほんのすこし女性らしさや純真さが滲み出ている感じがいじらしくて、こちらはこちらで私は好きでした。
エフセーエワの少女性の勝ったガムザッティも良いし、今回は観られなかったけどシェスタコワの名人芸的ガムザッティも良かったし、ホント、この役ってダンサーによる解釈の幅が広くて観ていて楽しいですよねー。
2幕のソロルとのパ・ド・ドゥも丁寧で良い出来でした。
2日間とも良かったところ
・マミンのマグダヴィア
もうこれは名人芸だね! ソロルとマグダヴィアの絡みは実はルジソロルのことから私の密かな萌えツボ(腐)なのですが、今回のコルプソロルとも良く合っていました。
なんつーか、本当に、素敵なキャラクターなのだよねぇ‥‥‥‥(主従フェチ)
マミンは進行係になったそうですが、こういう風にここぞ、というところでいつまでも舞台で活躍していって欲しいです。
・マラーホフさんのラジャ
こちらも言わずもがな(笑) 何度観てもガムパパ素敵〜〜
・1幕ラストの女性対決シーン
どのバレエ団のどの版でももれなく面白い、バヤデルカ決定的名場面。(笑)
パブージンの指揮も上手く助演できていました。
・2幕の婚約式の「太鼓の踊り」
いやー、何度観てもこのバレエ団のコレは血がたぎるわ〜〜(喜)
今回は太鼓のソリスト:クズネツォフも、インドの踊りのノヴォショーロワ&マスロボエフも群舞も死ぬ気で踊っているのでとても見応えありました。このやけくそパワーを観てしまうと他のバレエ団のは物足りなくなってしまうのが玉に瑕だが(笑)。
・2幕の婚約式の「壷の踊り」
こちらも2日間ともニキフォロワの安定した芸を楽しみました。高木バレエスクールから参加の二人の小さなバレリーナ達もとても上手。(右側の方は成澤さんに似ていたのですが、お嬢さん?)
とても見応えのあった11日のニキヤとソロルのドラマについてはまた後ほど。
01/11/2008 レニングラード国立バレエ「バヤデルカ」初日
1/10(木)18:30 東京文化会館
行ってきました。
うん、普通に楽しめました(笑)。 良い舞台だったと思います。
なんつーのかな、予想していたほどには、ファルフの不在を感じなかった。
つか、幕が開いてすぐに、「あ、なるほど、ルジが芸術監督している舞台だわ」と自然に感じられたのがワタシ的にはすごくありがたかった。ダンサーとして舞台に立っていなくても、ファルフはここにいる、というのが皮膚感覚で伝わってきたので、安心して舞台の物語空間に浸かることが出来ました。
今までどうしても「ソロルの物語」という視点でしか観ることが出来なかったマールイ版バヤデルカを(ははは)、ある種の群像劇として観られたのも新鮮だったなー。
ゲストのコレゴワのニキヤがわりと感情表現をしないで淡々と踊る「神の舞姫」だったので、そのぶん、ニキヤの想い、ソロルの想い、ガムザッティの想い、大僧正の思い、ラジャの想い、マグダヴィアの想い‥‥と様々な思惑とそれぞれの人物背景が等比率でクリアに見えてきて、人間心理の交差がドラマティックで面白かったです。「なるほど、誰にも感情移入しないで観ると、こういう風に見えてくるのかこの版は」と感慨深かったことでした。確実に10回以上観ているバレエ作品に対して今さらそういう感想か、と自分自身に呆れたりもしますが。(笑)
そのゲストのコレゴワですが、うん、良いバレリーナだと思います。
とにかく、細い。そして、顔が小さい。とても長くしなやかな細腕と甲がとてもしなる細い脚が眼福でした。体重も軽そうでリフトが羽根のよう(コルプが上手なおかげでもありますが)。
技術もしっかりしているしお顔も可愛いし、あともう少し感情表現を豊かに、「役になりきる」力をこれから養えば、マリインスキーでも重宝されるバレリーナになっていくと思います。
コルプはとても良かった。正直、彼のおかげで私はこの舞台を心から楽しむことが出来ました。
本当に貴重な、素晴らしいアーティストだと思います。明日もとても楽しみ。
あとは、大僧正のマラトが意外にも(失礼!)なかなか良かったです。彼も明日がまた楽しみー。
エフセーエワのガムザッティ芸にも磨きがかかっていて申し分のない出来でした。
心配していたパブーシンの指揮は及第点。
もう一つ心配していた影のコール・ド・バレエは壊滅的(苦笑)。
ま、こればかりは一朝一夕では無理だよね。明日はもう少し幻影になっていることを祈ります(ははは^ ^;)
そうそう、カーテンコールにすこしだけ芸術監督ルジマートフ氏が登場しました。あいかわらず佇まいが美しいひとです。ちなみにスーツではなくて白いシャツに黒いパンツのシックなスタイルでした。(ちょっと痩せたかな?)
明日も出る予定らしいのでファンの方はお楽しみに。
あと、会場入ってすぐのプログラム売り場の横で、ロシアで撮ったらしい「ルジマートフポスター」が何種類か販売されています。ルジ財団サイトに掲載されている画像と同じ系列のイメージ写真で、なんつーか‥‥あやしくてエロくて美しいです。ルジファンの方は是非ゲット♪
行ってきました。
うん、普通に楽しめました(笑)。 良い舞台だったと思います。
なんつーのかな、予想していたほどには、ファルフの不在を感じなかった。
つか、幕が開いてすぐに、「あ、なるほど、ルジが芸術監督している舞台だわ」と自然に感じられたのがワタシ的にはすごくありがたかった。ダンサーとして舞台に立っていなくても、ファルフはここにいる、というのが皮膚感覚で伝わってきたので、安心して舞台の物語空間に浸かることが出来ました。
今までどうしても「ソロルの物語」という視点でしか観ることが出来なかったマールイ版バヤデルカを(ははは)、ある種の群像劇として観られたのも新鮮だったなー。
ゲストのコレゴワのニキヤがわりと感情表現をしないで淡々と踊る「神の舞姫」だったので、そのぶん、ニキヤの想い、ソロルの想い、ガムザッティの想い、大僧正の思い、ラジャの想い、マグダヴィアの想い‥‥と様々な思惑とそれぞれの人物背景が等比率でクリアに見えてきて、人間心理の交差がドラマティックで面白かったです。「なるほど、誰にも感情移入しないで観ると、こういう風に見えてくるのかこの版は」と感慨深かったことでした。確実に10回以上観ているバレエ作品に対して今さらそういう感想か、と自分自身に呆れたりもしますが。(笑)
そのゲストのコレゴワですが、うん、良いバレリーナだと思います。
とにかく、細い。そして、顔が小さい。とても長くしなやかな細腕と甲がとてもしなる細い脚が眼福でした。体重も軽そうでリフトが羽根のよう(コルプが上手なおかげでもありますが)。
技術もしっかりしているしお顔も可愛いし、あともう少し感情表現を豊かに、「役になりきる」力をこれから養えば、マリインスキーでも重宝されるバレリーナになっていくと思います。
コルプはとても良かった。正直、彼のおかげで私はこの舞台を心から楽しむことが出来ました。
本当に貴重な、素晴らしいアーティストだと思います。明日もとても楽しみ。
あとは、大僧正のマラトが意外にも(失礼!)なかなか良かったです。彼も明日がまた楽しみー。
エフセーエワのガムザッティ芸にも磨きがかかっていて申し分のない出来でした。
心配していたパブーシンの指揮は及第点。
もう一つ心配していた影のコール・ド・バレエは壊滅的(苦笑)。
ま、こればかりは一朝一夕では無理だよね。明日はもう少し幻影になっていることを祈ります(ははは^ ^;)
そうそう、カーテンコールにすこしだけ芸術監督ルジマートフ氏が登場しました。あいかわらず佇まいが美しいひとです。ちなみにスーツではなくて白いシャツに黒いパンツのシックなスタイルでした。(ちょっと痩せたかな?)
明日も出る予定らしいのでファンの方はお楽しみに。
あと、会場入ってすぐのプログラム売り場の横で、ロシアで撮ったらしい「ルジマートフポスター」が何種類か販売されています。ルジ財団サイトに掲載されている画像と同じ系列のイメージ写真で、なんつーか‥‥あやしくてエロくて美しいです。ルジファンの方は是非ゲット♪
01/08/2008 あけおめです
2008年に入って既に一週間経ったというのにこのタイトル。^ ^;
誠に相済みませんです。仕事に追われております。
と、言うわけで、キエフのライモンダもギエム&東バ公演も、年末に観た歌舞伎座も、実家にかえったついでに観た宝塚雪組公演も、1/5のレニングラード国立バレエ「眠れる森の美女」も、全て上書きされ記憶の襞から消えていく毎日‥‥。
うう、今月はマールイ月間だというのに、大丈夫だろうか、自分。
取り急ぎ、新年のご挨拶。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
誠に相済みませんです。仕事に追われております。
と、言うわけで、キエフのライモンダもギエム&東バ公演も、年末に観た歌舞伎座も、実家にかえったついでに観た宝塚雪組公演も、1/5のレニングラード国立バレエ「眠れる森の美女」も、全て上書きされ記憶の襞から消えていく毎日‥‥。
うう、今月はマールイ月間だというのに、大丈夫だろうか、自分。
取り急ぎ、新年のご挨拶。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
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